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時代はチューブレス?
2024年10月7日
最近ドラマ「ブラックペアン」にはまっているスタッフ川崎です。みなさんはこちらのドラマ、ご覧になったことはありますか?心臓外科を舞台とした医療ドラマになりますが、ストーリーから演技までどれも素晴らしく本当に面白いです。(最近第2シーズンが終わってしまいました泣)
そんな「ブラックペアン」ですが、毎話必ず手術シーンがあります。最新医療を導入するも失敗してしまい、主人公である凄腕の医者が窮地を救うという流れがこのドラマの見所になりますが…
失敗すると血液が噴出するというショッキングなシーンが流れることがあります。毎度びっくりしてしまいます。しかしそんな状況を当然のように救ってみせるところがかっこいいですね。
それはさておき、なぜ長々と自転車と関係のない話をしたか、実は先日私もサイクリング中、似た状況に陥ってしまったからです。
なんとタイヤから青い血液が噴き出したのです
その時は松永あたりの2号線を走っていました。すると突然「プシュー!」という音とともに、前輪のタイヤから青い血液が噴き出してきました。それはもう回転する花火のように飛び散りました…………
前置きが長くなりましたが、今回はチューブレスについて知りたい方や導入を迷われている方に向けて、私の経験をもとにブログを書かせていただきました。
※このブログでのチューブレス=チューブレスレディ(TLR)とご解釈ください
①そもそもチューブレスとは?
多くの自転車では、通常タイヤの内側にあるチューブを膨らませて空気を保持します。(クリンチャーやチューブドという言い方をしますね)つまりパンクをした場合、中のチューブに穴が空き、空気が保持できなくなったということになります。一方チューブレスとは名前の通り、チューブを使用せずタイヤだけで空気を保持します。
チューブレスのメリットはいくつかあり、乗り心地が良いこと、パンクが起こりにくいことなどが挙げられます。通常チューブを使用する場合、ある程度空気圧を高く設定する必要があります。(段差などで中のチューブが潰れてしまう「リム打ち」を防ぐため)しかしチューブレスはチューブを使用しないため、低圧で走行することが可能です。よって路面からの振動をより吸収してくれたりグリップ力を持たせることができるため、乗り心地が良いといわれます。
またチューブレスでは、タイヤの中にシーラントというものを注入します。シーラントによってタイヤとリムの間にある隙間を埋めて、タイヤ内の空気圧を保持する仕組みです。またシーラントは小さな穴を塞ぐこともできます。チューブの場合小さな穴が空いてしまうとパンクをしてしまいます。しかしチューブレスは小さな穴をシーラントが塞いでくれるため、パンクが起こりにくいとされます。下の写真のようにBontrager製のシーラントの中には小さなキラキラが入っています。このキラキラが小さな穴を塞いでくれます!
しかしチューブレスは絶対パンクをしないというわけではありません!実際私がそうだったように、タイヤに大きな物が刺さるとパンクします。もうお気づきかと思いますが、私のタイヤから噴き出た青い血液というのは、大きな穴によって出てきたシーラントということですね。
②パンクをするとどうなるのか
先述の通り何かを踏み、シーラントを飛散させながら近くのコンビニで停車しました。(それまで空気が極端に減りはしませんでした)シーラントが漏れているところを見ると、平たいホッチキスの芯が刺さっていました。芯を抜くとさらにシーラントが出てきましたが、ホイールを回し穴の位置にシーラントを集めるようにすると、ある程度空気は抜けましたが漏れはかなり治まりました。おそらく空気圧は3Barほどでしたが、自宅まで約10kmは問題なく走行することができました!下の写真は自宅に帰ったとき撮ったものです。シーラントが漏れていますね。(時間が経つとこの状態のままシーラントは固まりました)
③修理とその後
よほど大きな穴や裂け目がある場合はタイヤを交換しなければいけませんが、小さな穴であれば修理が可能です!(チューブレスタイヤは高価になる傾向があるため、できれば安く済ませたいものです)今回使用したのはLEZYNE(レザイン)のTUBLESS PRO PLUGSというものです。修理過程の詳しい説明はここでは省きますが、簡単に言うと、タイヤの内側からガイド付きのパッチを貼り、密着した後にタイヤ表面から飛び出たガイドを切って終了です。気になる方のために写真を撮っておきました。
修理後に何度もサイクリングに行っていますが、全く問題なく走行できています。シーラントが漏れだすといったこともありません。この修理キットはパッチが大中小それぞれ2つ入りで価格は約3000円です。新品のタイヤ交換よりかなり安く済ませることができ大満足です。
④チューブレスはどんな人におすすめ?
チューブレスは特に乗り心地の面で強い味方になってくれます。1度チューブレスにするとクリンチャーに戻れないという声が多いことも頷けます。ただしメリットばかりではありません。やはり出先でパンクしたとき、修理のし易さは圧倒的にクリンチャーでしょう。慣れた方なら10~15分ほどで終わるのではないでしょうか。一方チューブレスで走行不能な状態までのパンクだと、自力での修理は難しく大変です。(ただチューブレスでそこまでのパンクをすることは少ないとも思います)おそらく私のようにパンクしてもシーラントがある程度穴を塞ぎ、低圧ではあるけど走れるといった具合になることが多いのではないかと思います。パンクをなるべく避けたい、またはパンクしても基本的にお店に任せるといった方にチューブレスはとてもおすすめです。もちろん素晴らしい乗り心地をお探しの方にもおすすめです。
またチューブレスタイヤのデメリットとして、組付けの難しさがあります。タイヤやホイールの種類にもよりますが、手始めに硬すぎてタイヤをホイールにはめることができない、はまったとしてもタイヤのビードを上げることができないといった問題が襲い掛かる…と思います。(ものによっては専用品が必要だったりといろいろややこしいです…)もし導入を検討されている場合、組付けはお店に丸投げしましょう!(笑) もちろん当店での組付けも常時受け付けております!
⑤おわりに
チューブレスとクリンチャーどちらもメリット・デメリットがあり選ぶのが難しいですよね。自転車に乗る頻度や乗り方など、使い方に合わせて選んでいくことが何より大事になると思います。タイヤは変えるだけで乗り味も大きく変わるとてもおもしろい物です。チューブレスに限らず、タイヤで迷っている方は遠慮なくご相談ください!